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男性泌尿器科

前立腺肥大症

症状

検査・治療

超音波検査、残尿測定、尿流量検査などの結果を踏まえて診断し、まずは薬物治療を行います。薬物治療で改善がない場合、手術治療も選択肢として検討します。

前立腺がん

症状

症状に特有なものはありません。

検査・治療

血液検査でPSA(前立腺特異抗原)が高いことでみつかる場合が多くなっています。前立腺がんが疑われた場合は前立腺に針をさして組織を採取する生検を行います。治療は手術、放射線治療、進行している場合はホルモン治療が行われます。

急性前立腺炎

症状

  • 排尿痛
  • 頻尿
  • 残尿感
  • 発熱など

検査・治療

尿検査で尿中白血球、細菌を調べます。血液検査で炎症の程度を確認することもあります。さらに、超音波検査で前立腺、残尿の有無を調べ診断いたします。治療は抗生剤内服治療、あるいは点滴治療を行います。

慢性前立腺炎/骨盤内疼痛症候群

症状

若い男性に多くみられます。

  • 肛門と睾丸の間、尿道、陰嚢の痛みや不快感
  • 頻尿・精液に血が混じる

検査・治療

超音波検査、尿検査で前立腺の状態、尿の細菌検査を行います。治療は、抗生物質、鎮痛剤、漢方薬を用いての治療が中心となります。ストレス、過度の飲酒や長時間いすに座っているなどが原因になることもありますので、生活習慣の見直しが必要な場合もございます。

性感染症

症状

性的接触によって感染する病気です。 性感染症は、無症状であることも多く、また症状があっても医療機関を受診しにくいことから、いつのまにか他の人にうつしてしまう恐れがあります。

【性感染症には主に下記の病気があります】

検査・治療

診察所見(尿道からの分泌物の性状、患部の所見)、尿検査の細菌培養検査法、淋菌、クラミジアPCR法、採血などで行います。治療は抗生剤内服、点滴、または塗り薬が中心となります。
※女性の性感染症治療に関しては、婦人科での受診をおすすめしております。

淋菌感染症

症状

感染後、2-7日後位に灼熱感を伴う排尿痛、尿道口より黄白色の分泌物を認めます。潜伏期間、黄白色の分泌物から淋菌の予測ができます。

検査・治療

尿道分泌物の染色で白血球中に貧食された双球菌(写真参照、赤丸部分)を確認する迅速検査(当院で施行可)で診断可能ですが、確定診断には細菌培養検査法、及び、淋菌PCR法が必要です。
治療は抗菌薬に対する耐性化が進んでおり注射薬での治療が標準的になっております。
また、淋菌に感染された人の10%から20%位の人は、クラミジアに感染している場合(混合感染)がありますので、淋菌の検査をされる場合は、クラミジアの項目を検査に入れて、検査される事をお勧めします。

性器クラミジア感染症

症状

感染後、1-3週間で軽度の尿道掻痒感、不快感、尿道から透明、あるいはやや乳白色の分泌物を認めます。無症状の症例も少なくありません。

検査・治療

診断にはクラミジアPCR法が必要です。

治療は抗菌薬の内服をします。
治療後、クラミジア検査の陰転化を確認することをお勧めします。

尖圭コンジローマ

症状

性器や肛門のまわりに2~3mmくらいのイボが多発します。 原因はヒトパピローマウイルスというウイルスで、ほとんどはセックスやその類似行為により感染します。

検査・治療

診察所見で判断がつくケースがほとんどですが、イボを切除し精密検査を行う場合があります。

【塗り薬による治療】週3回、就寝前にイボに直接塗ってもらいます。
【凍結療法】液体窒素でイボを凍らせ除去する方法です。
【焼却術】電気メスでいぼを焼き、除去する治療法です。
【外科的切除】メスでいぼを切り取り、縫合する治療法です。

当院では、薬による治療と凍結療法を組み合わせて治療します。複数回の治療で消失しない場合、イボが大きい場合は外科的切除が必要となります。その場合は他施設へ紹介させていただきます。

梅毒

症状

感染後、約3週間経過すると包皮、亀頭部などに無痛性のしこり(初期硬結)を生じ、やがて中心に潰瘍を生じます(硬性下疳)。
これらは放置していても2~3週間で消失します。その後、無痛性の鼠経リンパ節腫大が出現します(第1期、~3か月)。
その後、全身の皮膚、粘膜に発疹が見られます。淡い紅色の発疹(梅毒性バラ疹)、掌、足の裏にできる赤褐色の発疹(梅毒性乾癬)などがあります(第2期)。

検査・治療

診断は血液検査が必要です。

治療は抗菌薬の内服をします。(第1期では2~4週間、第2期では4~8週間)。

性器ヘルペス

症状

性器にかゆみや違和感をともなった複数の水泡が出現し、水泡が破れて痛みを伴った潰瘍となります。鼠径部リンパ節腫大が見られることもあります。

検査・治療

診断は視診によるところが大きいですが、当院ではわかりにくい病変の場合はぬぐい液による迅速検査を行っています。

治療は抗ウイルス薬の内服をします。しばしば再発を繰り返すため、その場合は予防的投与、または症状出現時に内服する方法もあります。

性器カンジダ症

症状

男性の場合は性器にカンジダを保有していても、症状を認めることは少ない。
包茎、糖尿病、ステロイド剤投与、糖尿病治療例などで亀頭に発赤、びらん、白苔を認めます。

検査・治療

診断は病変部位の顕微鏡検査でカンジダを確認するか(写真参照、糸状部分)、培養検査を行います。

治療は抗真菌薬の塗り薬を用います。

マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症

症状

感染後、1-5週間で軽度の尿道掻痒感、排尿時痛があります。尿道から透明、漿液性または粘液性の分泌物を認める事が多く、起床時のみに自覚する場合もあります。 無症状の事も少なくありません。

検査・治療

マイコプラズマ・ジェニタリウムは保険適応になっています。マイコプラズマ・ホミニス、ウレアプラズマ・ウレアリチカム、ウレアプラズマ・パルヴァムは保険適応外です。

治療は抗菌薬の内服をします。

男性更年期障害(LOH症候群)

男性更年期障害とは、加齢に伴う男性ホルモン(テストステロン)の低下により引き起こされる症状のことです。LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)と呼ばれています。身体症状と精神症状に分けられます。男性更年期障害の精神症状はうつ病と類似しており、また年のためと思ってしまう症状も多々あります。うつっぽい・元気がでない・男性機能低下などの不調は男性ホルモンの低下による男性更年期障害(LOH症候群)が原因かもしれません。疑わしい症状があれば受診をお勧めします。

症状

  • 不安
  • 眠れない
  • 性欲の減退
  • 記録力の低下
  • のぼせ・多汗
  • 男性機能低下
  • 倦怠感
  • 頭痛・めまい
  • 筋肉痛・関節痛

検査・治療

問診、男性更年期障害の診断に用いられている質問票、血液中の遊離テストステロン値を調べます。血中遊離型テストステロン値が8.5pg/ml未満の場合に、男性更年期障害の可能性があります。治療はテストステロン補充療法(2~4週毎の筋肉注射)が代表的です。症状によっては漢方薬を使う場合もあります。また、性機能症状があればED治療薬による治療があります。定期的な運動や、十分な睡眠を心がけるなど、生活習慣の改善も必要です。当クリニックの院長は日本メンズヘルス医学会テストステロン治療認定医です。

夜間頻尿

夜間、排尿のために1回以上起きなければならない症状を夜間頻尿といいます。加齢とともに頻度が高くなります。

原因

  • 多尿・夜間多尿
  1. 多尿による夜間頻尿

    1日尿量が多くなるため、夜間トイレに何度も起きるものです。1日尿量が40ml/kg(体重)を超える場合がこれに当たります。水分過剰摂取、利尿剤服用、糖尿病などによるものがあります。

  2. 夜間多尿

    夜間尿量が多くなり、夜間トイレに何度も起きるものです。65歳以上の方では、1日尿量に対する夜間尿量の割合が33%を超える場合は、夜間多尿と考えられます。水分過剰摂取、高血圧や心不全、腎機能障害、睡眠時無呼吸症候群(睡眠時に呼吸が一時的に止まる病気で、いびきをかく人によくみられます)があります。

  • 膀胱容量の減少
  1. 過活動膀胱

    尿が少量しか溜まっていないのに尿意を感じたり、膀胱が勝手に収縮してしまいます。急に我慢しがたい尿意を認めます。脳卒中、パーキンソン病などの脳や脊髄の病気で引き起こされる場合もあります。

  2. 前立腺肥大症

    前立腺が大きくなることで排尿がしにくくなり、結果として膀胱が過敏になることがあります。

  3. その他

    間質性膀胱炎や骨盤臓器脱などで夜間頻尿になることがあります。

  • 睡眠障害

診断(排尿日誌)

夜間排尿時、十分な尿量を排尿する場合(おおよそ毎回200-300ml)は多尿もしくは夜間多尿による夜間頻尿、十分な尿量を排尿しない場合(おおよそ毎回100ml以下)は膀胱容量の減少による夜間頻尿と考えられます。排尿日誌は、就寝時から翌日の就寝時まで、排尿時刻と排尿量を記録します。下表の例(83歳、男性)では、就寝後から朝までの尿量が多く、1回排尿量は正常なので、夜間多尿が夜間頻尿の原因であることがわかります。

治療

  • 多尿・夜間多尿

糖尿病、高血圧、心疾患、腎機能障害、睡眠時無呼吸症候群などの病気が原因となっている夜間多尿の場合は、基礎疾患の治療が重要です。睡眠時無呼吸症候群について、当院では自宅で検査可能な簡易検査機器を取り扱っています。また、脳梗塞や心筋梗塞の予防のため夜間にたくさんの水分をとる方がいますが、科学的根拠はなく、水分の摂りすぎで頻尿になっている場合は、むしろ水分を控えることが必要です。最近では夜間の尿量を抑える薬(デスモプレシン)が使われるようになりました。

  • 膀胱容量の減少

過活動膀胱では、抗コリン薬、β3作動薬を、前立腺肥大症では、α1遮断薬、PDE5阻害薬、5α還元酵素阻害薬を症状に合わせて服用します。

  • 睡眠障害

睡眠障害による夜間頻尿には、睡眠薬の内服も有効ですが、よく眠れるような環境の整備や生活リズムの改善も重要です。

血尿・蛋白尿

血尿は尿中に赤血球が混ざった状態です。肉眼で見て分かる肉眼的血尿と、試験紙法による尿潜血、顕微鏡でみないと分からない顕微鏡学的血尿に分けられます。出血している部位が腎臓のろ過装置である糸球体か(糸球体性血尿)、尿路結石症、腫瘍などの糸球体以外の部位か(非糸球体性血尿)を調べる必要があります。蛋白尿は尿管や膀胱などに異常があって出血したりする場合でも見られますが、主に腎臓で尿がつくられる過程で糸球体に障害がある場合に認められます。

原因

  • 腎臓

腎臓結石、腎細胞がん、糸球体腎炎(腎臓の糸球体に炎症が起きている)など。

  • 腎盂・尿管・膀胱

腎盂腎炎や膀胱炎などの尿路感染症、尿管結石や膀胱結石などの尿路結石、腎盂尿管がん、膀胱がんなど。

  • 前立腺 前立腺肥大症、前立腺炎、前立腺がんなど。

検査

  • 尿検査

試験紙で尿糖、尿蛋白の有無を、顕微鏡で赤血球、白血球、細菌などを観察します(当院で施行可)。糸球体からの血尿では変形赤血球(写真1)が見られ、均一赤血球(写真2)が多く見られる場合は尿路感染症、尿路腫瘍、尿路結石症などが考えられます。

  • 尿細胞診

腎盂尿管、膀胱や尿道の剥がれた細胞が尿に含まれています。その細胞を観察することで癌や炎症性疾患を調べます。

  • 血液検査

尿蛋白を認める、顕微鏡で変形赤血球を認めるなど、糸球体疾患が疑われる場合に行います。また、男性では前立腺癌を調べるために前立腺特異抗原(PSA)を調べることがあります。

腎臓、膀胱、前立腺などを観察します。痛み、レントゲン被爆はありません。腫瘍、尿路結石など血尿の原因となるものを鑑別できます。なんらかの疾患が疑われた場合には、痛みの少ない軟性膀胱鏡、CTやMRIを行います。

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